中小企業の広報こそWebメディアをもっと重要視すべきでしょ!
広報の勉強会とかに足を運ぶと、いまだに「リリースの一番いい届け方は手渡しです!」みたいな話を聞くことがあります。
あと、リリース配信代行サービスの否定。
いえ、手渡しがダメだとは思わないし、実際自分でも手渡しにこだわるタイミングもありますが、一番いいとは絶対思わない。
まず、リリースの年間の送付通数の中で、手渡しの数はいくつ?という話で、仲のよい記者さん相手なら、むしろメールやメッセンジャーで送るよね?と。
初対面の時には何かしら手渡しするけれど、タイムリーなリリースとは限らないですし・・・
配信代行サービスについては、確かに以前よりも重要でなくなってきたとは思いますが、まだまだその役割は無くならないし、自前で配信代行サービスと同等の効果を出すのは大手でも相当大変だと思います。
まして、中小・ベンチャー企業は・・・
そもそも知名度・ブランディングが足りていない!
さて、タイトルの「Webメディア重視」という話は、上記の話と関連しています。
そもそも中小・ベンチャーの広報は、企業の知名度・ブランディングが効いていないので、大企業に比べて圧倒的に不利です。
上場企業であれば、株価の上下だけでも社名が紙面に載りますが、中小・ベンチャーは「社名が載る」というだけでもハードルが高い。
どんなにすごい事業をやっていても、どんなにすごいリリースを書いても、まず記者さんに存在を認識してもらえていないのです。
まずは、会社と発信情報を記者さんに認識してもらうことが最初です。
もちろん、交流会などでいきなり記者さんと知り合える場合は別ですが。
とりあえず「ニュース」になることの効果とは?
認識されていない状態で直接会うアポイントが取れるかというと・・・難易度高いですよね。
郵送でもメールでもリリースを読んでもらいにくい。
もちろん、配信代行サービスでもほとんど読んでもらえないでしょう。
でも、配信代行サービスの多くは「ニュース」として、そのものや提携サイトがWeb上に出る。
これが中小・ベンチャーにとってはとてつもなく大きいと思います。
自前のWebサイトでリリースを掲載して、Googleニュースに流れるようにするのは非常に難しいですが、配信代行サービスはこれをやってくれます。
コーポレートサイトでリリースを掲載したとして、何人の記者さんが辿り着くでしょうか?
さて、配信代行サービスでリリースを配信すると、いくつかの提携Webメディアにリリース文がそのまま掲載されます。
つまり転載ですよね。
実はこうした動きは、配信代行サービスだけの動きではない、というのが、次のポイントになります。
そう、Webメディアの中には、他のWebメディアでの転載・引用が起きるものがあるので、大きな波及につながることがあるのです。
Web集中狙いで2件の取材につながった事例
シニアジョブでは11月にこんなリリースを出しました。
既存サービスが開始から1年経ち、その状況からサービス範囲を広げた、というものです。
上記は配信代行サービスで掲載したものですが、この他に、WebメディアやWebメディアも持っている専門誌などに対して直接、リリースを送付しました。
その結果、この内容をヤングマシンさんというメディアさんが取り上げてくださり、それがYahoo!ニュースをはじめとして、いくつか他のWebメディアさんに転載され、さらに広がりました。
そうした拡散の結果なのかはわかりませんが、その後、このリリースの内容は、複数のメディアさんからの取材にもつながりました。
TV狙いもいいけどWebもおろそかにしないで
中小・ベンチャーだからと言って、影響力の大きい新聞やTVでの露出を目指すのがダメなのではありませんが、そうしたメディアさんを狙いすぎるあまり、序盤からリリースの本数を絞り過ぎたり、リリースの手渡しや直接送付に拘ったり、それ以外のメディアさんを重視しなかったりするのは本末転倒だと思います。
むしろ知名度が十分でないうちは、情報発信の量を増やし、リリース配信代行サービスも十分に活用して、小さなチャンスでも確実に露出につなげる努力が有効だと私は思っています。